循環器内科 

循環器内科では、狭心症・心筋梗塞、不整脈、心不全などの心臓の病気や、閉塞性動脈硬化症、静脈血栓などの血管の病気を診療します。また、循環器疾患のリスクとなるメタボリックシンドローム(高血圧、脂質異常症、糖尿病など)の予防や治療も積極的に行っています。

高血圧

高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態です。高血圧を放置すると、全身の血管に圧力がかかり、動脈硬化が生じて狭心症、心筋梗塞といった心臓の病気を招いたり、大動脈解離、大動脈瘤といった重篤な大動脈疾患や、脳出血、脳梗塞の原因になったりします。高血圧の怖いところは、自覚症状がないため、健康だと思っていた人が急に脳や心臓などの命にかかわる病気を引き起こしてしまう可能性があるところです。治療は普段から塩分制限、減量、禁煙、減酒など生活習慣を見直して頂き、近年高血圧の食事療法として注目されておりますDASH食(Dietary Approach to Stop Hypertension)を中心に食事指導させて頂いております。それでも目標血圧に下がらない場合は内服薬などで血圧をコントロールし動脈硬化を防ぐことが重要です。

狭心症

心臓の筋肉に酸素や栄養分を供給する血管である冠動脈が、動脈硬化のために狭くなったり詰まったりすることで起きる心臓病を総称して虚血性心疾患と呼んでいます。その中で狭心症は、冠動脈が狭くなってしまい、労作時に胸の圧迫感や痛みなどが一時的におこりますが、安静にしていればおさまります。

心筋梗塞

心筋梗塞は、冠動脈に血栓が生じて詰まってしまい、心臓の筋肉が傷害されるために、安静にしても胸の圧迫感がおさまらず、致死的な状況になっていく怖い病気です。
狭心症や心筋梗塞を予防するには、まずは、肥満や睡眠不足、過労、過度のストレスを避け、適度な運動と睡眠を心がけるなど生活習慣を改善し、動脈硬化の原因となる糖尿病や高血圧や脂質異常症などの生活習慣病にならないようにすることが大切です。

不整脈

私達の心臓はほぼ一定のリズムで規則正しく拍動していますが、この規則性が乱れた状態を不整脈といいます。不整脈は常に自覚症状があるわけではなく、無症状のことも少なくありません。不整脈には上室性不整脈、心室性不整脈、心房細動など、さまざまな種類があります。また脈の乱れ方も人によりさまざまで、動悸、息切れ、めまい、眼前暗黒感、胸が苦しいなどの症状がでることがあります。不整脈が発生する主な原因は、冠動脈疾患、心臓弁障害、心不全、先天性心疾患などの心疾患はもちろんですが、甲状腺疾患や貧血など内科的疾患が原因になっている場合もあります。
不整脈のほとんどは、あまり心配の無い、一時的なものも多いのですが、不整脈の中でも心房細動などは脳梗塞の原因となる疾患もあり、抗凝固薬などを適切に使用する必要がある疾患もあります。まためまいや眼前暗黒感徐脈性不整脈ではペースメーカーなどの緊急処置が必要な重篤な場合もありますので、自覚しのある方は、ご相談ください

心不全

心不全とは、さまざまな心疾患により心臓の機能の低下がおこり、心臓が十分な量の血液を送り出せなくなり、その結果として身体に様々な症状が出る状態を言います。呼吸困難、息切れやむくみ、体重増加などの症状が現れることもあります。

睡眠時無呼吸症候群


循環器疾患、呼吸器疾患では夜間就寝中に肺胞低換気、睡眠呼吸障害による低酸素状態になることがあります。昼間診察時は異常を示さないのですが、夜間就寝中に低酸素状態や無呼吸による覚醒が生じて、交感神経の異常亢進、酸化ストレスの亢進などから高血圧、心房細動などの不整脈に関わってくると報告されています。

“息切れ”、”いびき”、”夜間頻尿”、”起床時の頭痛”、”日中の眠気”、”熟睡感がない”などの症状があれば睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。